ケーブルのア・ラ・カルト化を巡るFCCとケーブル業界の戦い

1月17日のケーブルのア・ラ・カルトに関する話の続き。

FCCが今日この件に関する新しいレポートを出した。

Further Report On the Packaging and Sale of Video Programming Services To the Public
http://www.fcc.gov/mb/

昨年FCCのマーティン委員長が、2004年に提出されたア・ラ・カルテに関するレポートに欠陥があるという発言をしたことでこの件に関する議論が最近活発になっていた。ケーブル側はこのマーティン委員長の発言を受けて、Family Tierのプログラミングパッケージを相次いで導入することを発表し、追及を逃れようとしていたのだが、やはりFCCはその手を緩めなかった。

今回の新しいレポートでは、はっきりと前回のレポートが欠陥であったことを具体的に指摘している。これによると、前回のレポートはア・ラ・カルト化によるケーブルチャンネルあたりの消費者の負担コストが、50%以上高く見積もられていたという。

前回のレポートの前提を修正した形で導き出された結論から、キーポイントをピックアップしてみる。

・平均的な視聴者が見る番組の数は17チャンネルだが、毎月の料金をキープする前提で計算すると、ア・ラ・カルト化によって視聴者は20チャンネルまで見ることが出来る。

・現在業界で普通に行われているバンドルビジネスのやり方は、視聴料の上昇をもたらすものであり、これによって一部の消費者がマルチチャンネルサービスに加入することを妨げている。

・ア・ラ・カルト化によって、マイノリティーによって支持されているネットワークが市場参入することが、より簡単になる可能性がある。

果たしてこのレポートに対してケーブル側がどう反論してくるのか?
いよいよこの戦いも面白くなってきた。